人は誰も、悲しいこと、苦しいことから逃れたいと思っている。
では、悲しみや苦しみをいっさい取りのぞけば幸せになれるのか?
というと、そんなことはない筈。
何もつらいことがなければ、いたずらに退屈な時間が過ぎていくだけの
むなしい人生であろう。
ほしいものがすべて与えられ、何でも思い通りにいくことが幸せではない。
幸せと不幸は、相対的で、たがいに補い合うものである。
苦しくて、悲しくて、どん底にまで落ち込んだとき、
ふと一筋の光に希望を見いだすことが、本当の幸せである。
幸せを見つけることは、大量の泥の中から
砂金を探し当てるように困難なことかもしれない。
だからこそ、それはまぶしく光り輝くのであろう。
不幸の中に幸せがある。
不幸があるから、幸せを感じられるのかも・・・。