プレゼンやスピーチなど、ビジネスマンには人前で話す場面が多々あるもの。意外と平然としている人が多いように感じるが、胸のうちではどうなのだろ う? 「自分はあがり症だと思うか」について、20~30代の男性会社員にアンケート調査を行った。
■あなたは“あがり性(緊張しやすい性質)”?
・はい 69.8%
・いいえ 27.0%
・無回答 3.2%
なんと、約7割があがり症だと自覚。ちなみに年代別でみると、「あがり症」と回答した20代は72.1%、30代は67.6%だった。30代の方が若干低いものの、たった5ポイントの違い。年齢を重ねてもそこまで変わらなそうだ。
とはいえ、見るからに緊張している人はあまり見ない。みんな独自の対策をとって乗り切っているのかも。そこで、「あがり症」だと回答した155人に最も効果的だと思う対策を聞いてみると、様々な方法があがった。いくつかの分類にわけると、特に目立ったのは以下の3種類だ。
【体をリラックスさせる派】
「呼吸を整えたり、姿勢を正したり、お茶を飲んだりする」(26歳)
「とにかく深呼吸。胸に手を当てて心を落ち着けます」(28歳)
「股間を揉むと落ち着くのでしている」(35歳)
「ストレッチと足指のマッサージなど緊張を和らげる動きをする」(29歳)
「大きく深呼吸をする」(38歳)
【とにかく事前に練習する派】
「イメージトレーニング」(28歳)
「出番までに入念な準備をする」(34歳)
「とにかく練習をする、相手が質問したくなる(こちらが答えやすい)ように誘導するプレゼンをする。対策を可能な限りシミュレートする」(37歳)
「出てやることを何度も頭の中で反復する」(39歳)
【思い込みで乗り切る派】
「あえてこれは簡単な仕事だと少し舐めてかかる」(29歳)
「誰も自分の話などちゃんと聞いていない、と思うようにしている」(29歳)
「緊張していないふりをし、堂々しているうちに緊張がとける」(35歳)
「ミスしても殺されはしないと思う」(36歳)
さらに大別すると、効果的なリラックス法やひたすら事前練習をするといった「現実派」と、その場を正面からとらえないようにする「現実逃避派」に分かれ る。ちなみに、「薬指を握る」(21歳)という人もいて、これは薬指に自律神経の働きをコントロールするツボがあるからだとか。なお、以下のようなコメン トも…。
【妄想派】
「自分自身を、ゲームの主人公に見立てて、第三者の視点から物事を進めるようにしている」(28歳)
「目の前にいる人たちをジャガイモだと思うようにする」(29歳)
「好きなドラマの主人公と自分を重ね合わせ妄想し、気分を高める」(29歳)
【やけっぱち派】
「居直る。どうでもいいやと思う」(29歳)
「アルコールを飲む」(39歳)
【おまじない派】
「手のひらに人と書く」(20歳)
「手のひらに人の字を書いて飲み込む」(37歳)
いずれにしろ、自覚のある人のほとんどは、何かしら対策をしている。そこまでして緊張を緩和するのは、いざという場面での失敗を恐れているから。緊張しすぎで失敗したエピソードを聞いてみると、
「緊張のあまり何度もトイレへ行き、チャックを閉め忘れて本番で恥をかいた」(29歳)
「かみかみになる」(31歳)
「頭が真っ白になり、何を話すか忘れた」(34歳)
「職場の朝礼で話すとき緊張で手足が震え声も震えまともに話せなかった。その後もあまりのショックで昼まで失神していた」(35歳)
と、悲惨な事件の数々があがった。時間が経てば笑い話になりそうなものだが、本人としては地獄のような時間だろう。自分にあった緊張を解消する方法を見つけ、こんな悲劇に見舞われるよう、十分注意したいものである…。