自分なりの信念、こだわりをもち、
それを貫くことは重要です。
しかし、この「こだわり」というものは、なかなかの曲者で、
頑ななまでの偏狭なこだわりは、視野をせばめ、
人間関係においてさまざまなトラブルを招きます。
あなたの「こだわり」は、あなたの人間性を高め、
人生を豊かにするものでしょうか。
そうでないなら、そんなこだわりは、
すっぱりと捨ててしまうべきです。
自分の考えは絶対に正しい。
自分をバカにする人は許せない。
他人はもっと自分を尊重するべきだ…。
つまらないこだわりは、自分の劣等感や不安を
打ち消そうとする気持ちから生まれます。
他人のちょっとした言動に腹を立て、
わだかまりがなかなか消えないときは、
大きく深呼吸をして、胸の中でこう唱えましょう。
「つまらない人間ほど、つまらないことにこだわるものだ。
自分は、決してつまらない人間などではない」と。
小さなこだわりを捨てれば、心に余裕が生まれ、ストレスも減少します。
他人を受け入れる広い度量をもてば、また他人からも受け入れてもらえます。
それは決して、主体性をなくして他人に迎合するということではありません。
水は、器に合わせて自在に形を変えますが、
水という成分自体が変化するわけではありません。
水のように、柔軟に、しなやかに生きていきたいものです。
確固たるポリシーをもっている人ほど、
他人の異なる考え方も認めてあげられるものなのです。