「安物買いの銭失い」ということわざは、恐らく日本人の誰もがご存知でしょう。安い物には安いなりの訳があり、品質が良くないので逆に損をするという教えですね。
そういった教えが日本人に深く浸透しているからかもしれませんが、日本人は、高価な物にはそれなりの理由があって高いんだと思われている方が非常に多いと思います。
確かに、日本製品の多くはその通りだと思います。なぜなら、原価をベースに値段が決められた物が多いからです。
では、高級ブランド製品はどうでしょうか?例えばネクタイならば2~3万円が高級ブランドの相場かと思いますが、この価格は原価をベースに弾き出した価格なのでしょうか?
答えは、残念ながら「NO」です。原価ではなく、ブランドの世間的な価値や認知度によって販売価格が左右されます。
更には、セールで売る事を前提にワンマーク上の値段を意図的につけられる場合もあります。値段を高くつけておけば世間的なブランドの価値も上がり、そんなブランドの製品がセールで「〇%off!」となれば飛ぶように売れるというわけです。
セールを見越して定価を釣り上げるというのは、うまくコントロールすればブランド価値が上がり、更には大きな売上も確保出来る一石二鳥な販売戦略なのです。