
アップル社の創設者であるジョブズ氏のスピーチの最後に ”Stay hungry. Stay foolish.” という言葉が強調されていました。彼が聴衆に最も残したかった言葉であり、スピーチを一言でまとめたものだと思います。この言葉の訳が「ハングリーであれ、愚か者であれ」とは、ジョブズ氏は天国で嘆いていることでしょう…。
1.点と点を繋ぐ
大学を中退したこと、好きなカリグラフの講義に潜り込んだこと、美しいフォントをもつマックが誕生したことが実は繋がっていた。今やっていることが将来どのように繋がるか予想できないが、信じてやるべきだ。
2.愛と失敗
私は仕事が大好きだった。Wozと共に起業したAppleは急成長を遂げたが、10年後に自分の会社から追い出されてしまった。大きな失望だったが、やっぱりこの仕事を愛しているという気持ちは変わらなかった。その気持ちがあったからこそ、もう一度やり直そうと決心した。その結果、今の自分がある。生きていると頭をハンマーで殴られたような経験をする。そんなとき、自分のやっていることが大好きだという確信があれば前進できる。仕事も恋愛も同じだ。好きなことがまだ見つからないなら、立ち止まらずに探し続けなければならない。
3.「死」について
17歳のときに印象に残る言葉を見つけ、それ以来毎朝鏡に向かって「もし今日が人生最後の日だったとして、今やろうとしていることは本当にやりたいことか?」と自問するようになった。何日も続けて「違う」と答えるなら、それは何かを変えなければならないということを意味する。常に死を意識しておくことは、重大な決断に有用なスキルである。なぜなら、死に直面すると本当に大切なものしか考えなくなるからだ。医者からがんと診断され自分の死をはっきり認識したことがあるので、以下のことを多少確信もって言うことができる。人は必ず死ぬ。若いといえども時間は限られている。他人と同じ人生を生きるように時間を無駄にしてはいけない。他人の考えから生まれた成果に従う人生 – そんな信条のわなにはまってはいけない。他人の意見という雑音が、あなた自身の心の声をかき消させてはいけない。最も大切なのは、自分の心と直観に従う勇気をもつこと、なぜならそれらが本当になりたい自分を知っているから。
“The Whole Earth Catalog” という本は理想主義的で私の世代のバイブルだった。その最終版の裏表紙に早朝の田舎道の写真があり、冒険心のある人なら自分がヒッチハイクしているところを想像するかもしれない。写真の下にこんな言葉が書いてあった – “Stay hungry. Stay foolish.” 私はいつもそうありたいと願っており、あなたたちもそうであってほしい。
“Stay hungry. Stay foolish.”
そして問題は最後のフレーズをどう訳すかです。
ジョブズ氏の3つのストーリーを結びつける必要があります。
1. 今やっていることが将来色々なことに繋がっていくと信じること。
2. 本当に好きなことをやれば、道は開ける。
3. 他人の意見に惑わされず、自分の心と直観に従うこと。
これらを総合的に考えた私の訳です。
“Stay hungry. Stay foolish.”
「本当に好きなことをやれ、他人の意見や常識に惑わされてはいけない」