人間の精神状態には段階があると言われています。
極端な例ですが、親のDVで虐待されていた子供が、それでもなお親のいいなりでいてしまうのは「恐怖」や「諦め」よりも更に下、最下層の「恥」といったレベルにあると言われています。
すなわち「暴力を振るわれるのは自分が悪いのだ、自分が恥ずべき存在なのが良くないのだ」といった思考です。
そういった被害者の方がカウンセリング等を受けて改善に向かうと…実は「怒り」の感情が出てくるそうです。
そして、カウンセラーの方々も「怒り」を確認すると回復傾向にあることを認識するとか。
つまり「怒り」という感情は実は皆さんのイメージほど、多分「ネガティブ」ではないということ。
確かに…よくよく考えてみれば、理屈を積み上げればなんとなく答えは分かります。「期待していない人」にたいして「怒る」事も「注意」することもないはずです。
「もっとこうしてくれれば」…より良い結果が出るのに、出せるのに…「何故しないの?」
だから「怒る」のです。
それはつまり「期待」と表裏一体。
期待していない人には「諦め」や「悲しみ」「無気力」「無関心」であることでしょう。
仕事をしていれば上司や同僚から「叱責」や「注意」を受けることが多々あることでしょう。
特に私のような40代の人間は「褒めて伸ばす」「のびのび育てる」ような仕事文化はありませんでした。
しかし…何年かに一度でも先輩や上司からかけられた…本人にとっては「何気ない」褒め言葉が…いつまでも忘れられずに胸に刺さったままです。
拙いながらも懸命にもがいて努力していた…からかも知れませんね。
貴方にはそんな経験ありますか?
これも、一つの「仕事をする喜び」ではないでしょうか。