【6月1日に内々定が出る、という矛盾】
就活していた学生に内定が出ることは喜ばしいことですが、ルールを遵守している企業は6月1日まで選考ができないはずです。
なぜ6月1日に最終面接が行われたり、その場で内定が出たりするのでしょうか?
答えは簡単で、「面接」という言葉を使わずとも実質的な選考が行われているからです。
インターンシップもその中の1つに当たるが、「面談」という名目で事実上の面接を行っていたり、「座談会」という名目で事実上のグループ面接やグループワークを行っています。
あるいは、堂々と「面接」を実施すると学生に伝えている経団連加盟企業もある。内々定こそ6月まで出していなかったようだが、選考は6月まで待てないというのが企業側の本音でしょう。
つまり経団連ルールに配慮した企業ですら選考は6月以前に行っており、実情として6月1日は「内々定の解禁日」あるいは「最終面接の実施日」となってしまっているのです。
一例として経団連加盟企業から内定を取った都内の学生Kさんは「3月に説明会に参加し、適性検査を受けた後に現場社員との面接が何度かありました。先々週くらいに6月1日に面接をしたいから来社して欲しいと言われ、それが役員との面接。意思確認された後、その場で内定をもらいました。」と新聞記事にありました。
厳密な定義はさておき、学生の認識としては基本的に内々定=内定です。
なお正式内定の解禁日は10月という事になっています。
現在の内定先に不満がない限り9月末まで就活を継続するという学生は少ないし、他社の内定辞退を保留するという事もほとんどないです。
内々定をもらって承諾すれば、基本的にそれで就活終了となるのです。