
生まれて以来これまですくすく育ち、教育を受けることが出来たのは、
それを可能にする確かな社会を築き、提供してくれた人が居たからです。
学生まではその社会からの恩恵を一方的に受けていてもよい世代、Take Onlyの世代と言えます。
しかし、いつまでも一方的にその恩恵に甘えるのではなく、ある年齢に達したら、後に続く後輩のために、
自分もその社会の維持発展に参画しながらその一方で自らの人生を充実させて生きるという、
すなわち、社会との間でGive&Takeするという認識が必要です。
就職とは「仕事を通じて、社会との間でGiveする」ということです。
私たちは就職は結婚と同じようなものと考えています。
結婚が適齢期になったという理由で、あるいは有名人やお金持ちなら誰とでも
結婚して良いというものではないのと同様に、就職も学校を卒業する時が来たからという理由で、
あるいは有名企業・大企業や給与さえ高ければどこでも良いというものではありません。
さらに結婚は、それぞれに生まれも育ちも違う二人が、毎日一緒に生活するのですから、
意見の違いが生じて当たり前です。だから結婚には覚悟が必要です。それと同様に就職も、
独自の価値観や社風を持つ企業の中で毎日働く訳ですから覚悟が必要です。
ところが、就職活動する大学生の約80%が「面白い仕事があるかどうか」
で就職先を決めていると言われています。
就職は部活動への入部とは違い、社会の一員として仕事をするために行うものです。
仕事は自分の都合に合わせて自己満足の為に行うのではなく、顧客満足の為に行うものです。
だから、仕事は辛いものと考えた方が良いでしょう。そこに面白い仕事があるのではなく、
辛いかもしれない仕事を面白くするのは自分の責任です。就職の目的は人によって違っても構わないと思いますが、
上記の認識に基づく自分なりの就職観を持つことが大切だと考えています。