会社はヒト・モノ・カネで動いています。カネ・ヒト・モノでもなくモノ・ヒト・カネでもなくヒト・モノ・カネの順番で必ず表現されます。ただ単にこれは偶然の並びで慣れてしまっただけではなく、間違いなく組織においてもっとも重要な経営資源はヒトなのだと思います。
その中でも会社が成長するうえで最も重要なヒト(ポジション)と言えるのが、マネージャー(中間管理職)であることには異論はないと思います。マネージャーには、ほぼすべての会社において共通したミッションがあります。それは「目標を達成すること」と「会社を成長させること」です。この2つのミッションを遂行できないマネージャーしかいない会社はもしかしたら近い将来潰れてしまうかもしれません。
そこでこの2つのミッションを遂行できない、会社を潰すタイプのマネージャーの意識と行動について考えてみます。チョイスしたものは偉そうに書いている私自身も耳の痛いものばかりです。こういったタイプのマネージャーがあなたの上司だったりあなたの部下だったりするする方はすぐに勇気をもってそのマネージャーに向かって変化か退場を働きかけるか、人事異動をひたすら待つか、それでも何も変わらない場合はちょっと大袈裟に言うとオーナーでない方は転職をお勧めしたいです。
1.プレーヤーから脱皮できず手柄を挙げることに腐心する
・仕事を部下に信頼して任せることができない
・結局自分が出張ってしまい部下に仕事を教えない
・スタンドプレーが目立ち短期的な業績に一喜一憂してしまう
2.自分に都合の良い部下だけを信頼し重用し集中して仕事を任せる
・自分に都合の悪い部下をなんとなく避け信頼もせず仕事も任せない
・仕事を任せられない部下が伸び悩みモチベーションが下がる
・仕事を任される部下も任されない部下も互いに関心を持たなくなる
3.自分の考え方ややり方がすべて正しいというおごった思い込みを払拭できない
・部下に対して細かいことを含め全て自分のやり方で動かそうとする
・自分の成功談(どうでもいい自慢話)ばかりして有益な失敗談をシェアできない
・責任を取る意識が欠落していて常に部下や環境のせいにし現場と距離ができる
4.上司に弱く上司の言葉をそのまま部下に下す
・経営理念や方針をわかりやすく噛み砕いて説明できない
・上からも下からも嫌われることを恐れ結局みんなに嫌われる
・自分の言葉で話せないので部下に気づきを与え成長させることができない
5.部下に強く部下が顔色を窺ってばかりでろくに意見もしてこない
・現場の生の声や本音が埋もれてしまう
・会議や打ち合わせがよどんだ暗くて重い空気感におちいる
・部下がミスや不祥事などの情報を隠すようになる
6.部下に経営層や経営方針などの不満を漏らす
・人としても上司としても部下からも尊敬されなくなる
・経営層からの信頼も結局いつの間にか失ってしまう
・経営ビジョンの実現が部下の夢の実現になる良いマインドを断ち切ってしまう
7.その日やらなければならない仕事だけをこなして一日が終わる
・忙しそうにしているだけで目先の業務をこなすことで精一杯
・中長期的な展望が欠落しその日その日の業績しか見えていない
・部下を人として見る余裕もない(コミュニケーションをとらない)
8.判断が必要な時に場当たり的な判断をしたり判断することから逃げたりする
・判断できないことで業務を止めたり他部署や顧客の信用を失う
・部下が振り回され中途半端な動きしか取れなくなる
・チームが伸び悩み疲弊感に包まれてしまう
以上8つのタイプにまとめてみました。冗談抜きでこのタイプのうち半分以上当てはまっているマネージャーを上司(もしくは部下)としている方は要注意です。また、もし自分がマネージャーのポジションにいる方も(もちろん私も含めて)できれば謙虚に自らをチェックしてみて損はないと思います。