6割が「サービス残業」
電通女性社員の過労自殺が示す日本の病巣
電通の女性新入社員(当時24歳)が昨年12月25日、過労により自ら死を選んだ。
女性社員は月105時間の残業をしていたと認められた。電通と労働組合が結んだ
「36協定」で定めた残業時間を上回る長時間労働だ。三田労働基準監督署は
女性新入社員がうつ病を発症していたと判断し、労災を認定している。
電通では1991年にも24歳の男性社員が過労により自殺した。遺族と電通の間で
争われ、2000年に最高裁が会社側の責任を認定。企業の安全配慮義務違反を
理由とした損害賠償を認めた最初の判例として、その後の司法判断に大きな
影響を及ぼしている。
過労死の最大の原因は長時間労働という悪弊だ。労働基準法では、労働時間
の上限を週40時間までと定めている。ただし、労使で結ぶ「36協定」で別途上
限を定められるため、規制が十分に機能していないとの指摘は多い。
電通の女性社員のケースでは、この36協定による上限すら守られず、労働時間
は過少申告されていた。実際は働いているのに、出勤簿では働いていないこと
になっている「サービス残業」は日本企業においてはよくある現象といわれる。
は公的調査からはなかなか明らかにならなかった。
公的調査で明らかにならなかったというのは、寂しい限りですね