燃え尽き症候群は、極度の疲労、皮肉な考え方と無力感が組み合わさって生じる慢性的なストレスです。
キャリアの早い段階にある女性に影響を及ぼすことが多く、不安障害やパニック障害をはじめ、さまざまな病気への「入り口」でもあります。
燃え尽き症候群はなぜ、キャリアの早い段階にある女性を襲うことが多いのでしょうか。
1.ストレスへの耐性が低い
日常生活の中のストレス要因に対する反応は、心身の長期的な健康に影響を及ぼすことが分かっています。
不愉快な同僚や交通渋滞、レジ待ちの行列、保育施設に子どもを迎えに行くのが遅くなるなどのストレス要因は、その瞬間は心の健康にさほど大きな影響を及ぼさないかもしれないです。
ですが、絶えずストレスを感じており、ストレスへの耐性が十分にないと、将来的に心の健康に影響が出ることが分かっている。
実際にストレスを受けてから10年も後に影響が出ることもあるそうです。
2.仕事をする上で重要なバランスが取れていない
燃え尽き症候群は、仕事の要求は多すぎるのに、そのためのリソースが足りず、さらに回復するための時間もないことが少なすぎることが原因で引き起こされます。
仕事上の要求の例としては、不公平さや社内政治、同僚や顧客との感情的対立など。
リソースとは、たとえば一貫したフィードバックやリーダーによる支援、同僚との質の高いつながりなどです。
各組織や個人は、従業員に対して十分なリソースを提供しなければなりません。
3.自分にとって効果のない考え方にとらわれている
燃え尽き症候群に打ち勝つには、自分にとって効果のない考え方と向き合わなければなりません。
女性を精神的に参らせる考え方として、よく耳にするのは次のような固定観念です。
・私はもっと成果をあげなければならない
・いい母親は○○だ/○○しない(例えば「必ず夕食までに帰宅して手料理をつくる」)
・全部自分でできるはずだ
・なんとしてもやり遂げる
・弱いと思われたくない
また多くの賢い女性は、自分の能力には限界があるという固定観念を持っています。
生まれ持った知性や創造性、身体能力は、それ以上努力しても伸ばすことはできないと考えるのです。
その結果、こうした女性は自分にとっての安全地帯から決して足を踏み出すことがありません。
女性と男性、どちらの方が燃え尽き症候群になりやすいかについてはっきりした答えは出ていません。
ですが、燃え尽き症候群の大きな要因が、女性は疲労、男性は皮肉な考え方、である傾向がある気がします。
・業務の新しい広げ方を考える、あるいは自分が果たすべき課題を変える
・仕事上の人間関係を強化する
・仕事に対する考え方を見直す
特に上記のような点に注意して、日々のストレスを上手くかわしていきましょう。