自分の代わりに掃除や洗濯、部屋の整理などを行ってくれる「家事代行サービス」。とても便利ですが、割高なイメージが頭をかすめます。実際のところ、業者 に家事をお願いするのと、自分で家事をするのでは、どっちが得なんでしょう? 家事を仕事で行うと仮定して、時給換算で比較してみました。
まず、家事代行サービスにかかる1時間あたりの費用はいくらでしょう? 水回りも含めた家中の掃除、洗濯、アイロンがけ、ベッドメイクなども行ってくれる大手A社のサービスの場合、週1回×3時間で月4万円=1時間に約3300円かかります。
次に、私たち自身の「時給」を出してみましょう。
国税庁「民間給与実態統計調査」によると、平成25年の30代前半(30~34歳)男性の平均年収は438万円。そして厚生労働省「毎月勤労統計調査 平成26年分結果確報」によると、総実労働時間は1741時間 なので…。
438万円÷1741時間=約2516円
時給2516円で働いている計算に。多少強引ですが、家事仕事にこれを当てはめてみます。要は、「1時間家事をした時にかかる費用も2516円」とします。そのうえで、家事代行サービスの費用と比べると…。
自分で家事=2516円/1時間
家事代行サービス=3300円/1時間
30代前半の平均で考えると、「自分で家事をした方が安上がり」という結論に。家事代行サービスを頼む時は、「自分の時給がその価格を超えるかどうか」が ひとつの目安になるかもしれませんね。超える場合は、家事をする時間を仕事に充てた方が、メリットが大きいといえます。そして分岐点となる年収を、仮に労 働時間が一緒だとして考えると…。
3300円×1741時間=574万5300円
(※A社の価格で試算)
約575万円です。ちなみに年収575万円を超える年齢は、前出の「民間給与実態統計調査」によると、45~59歳(45~49歳/638万円、50~54歳/649万円、55~59歳/629万円)でした。
そう考えると、30代のうちは家事代行サービスを頼むのはまだ早いのかもしれませんね。それでも「頼んでみたい」と考えている場合は、上記のように「サービスにかかる1時間あたりの費用」と「自分の時給(年収÷総実労働時間)」を比べてみてはいかがでしょうか。